<リアルでソロキャン、してみませんか?>


この「みんなでソロキャン!」は、キャンプ好きの人と、キャンプしてみたい人がターゲットのゲームです。このゲームでリアルソロキャンプの楽しさが少しでも伝わって、よりキャンプに興味を持ってもらえたなら……やってみませんか、ソロキャンプ!という。いつ行くの!?今でしょ!!(駄目です冬です)



■行ってみようソロキャン!■


普段我々が遊んでいるゲームや、映像作品なんかと全く別のジャンルで、起承転結も山も谷もない。本来エンタメにあるべき楽しむ部分が欠落しているとすら言っていい。なのに、多くの人が趣味として楽しんでいる不思議なエンタメ。それがキャンプです。
行ってみないとわからないキャンプの「良さ」を頑張ってゲームにしてみたけれど、実際のキャンプはぶっちゃけこのゲームの何倍も素敵です。大自然相手は何もかもが新鮮で、人の作り出した遊びとはスケールが違う。そしてそういうものと相対した時の自分は、これまでの自分が知らない自分で、それがまたとても楽しい。あと、一人でも全然楽しい。最初「1人で」って予約するのちょっと恥ずかしかったけど、ソロキャンパー意外と多いし!
当然、合う合わないはあるけれど、少しでも興味が持てたなら、是非一度、行ってみて欲しいんです。ゆるキャン△から興味を持って実際にやってみた僕は、少なくとも1つ新しい世界を手に入れて、楽しむことの幅がとても広がったから。というわけで、キャンプに興味がある、でも何から手を付けたものかわからない人のために、初めてキャンプやるのに必要な最低限のアレをここに記しておこうと思う次第です。




■自分に可能なスタイルは?■


いろんなキャンプのスタイルがあるけれど、大きな「違い」はなんと言っても移動手段かなあと思います。もし何らかの移動手段を持っているなら、初キャンプの難易度は大きく下がります。

<車>
車があれば、キャンプはとても楽。適当に多めに予備の道具も積み込んで行けば破損も忘れ物も怖くありません。家を出る時間も、キャンプ場から帰る時間も(キャンプ場ごとに決められた時間内なら)自由です。駐車場と、テントを貼る場所が離れていることがあり、荷物が多いと運ぶのが大変なので注意。オートサイトと呼ばれる、車の横にテントを張れるキャンプ場もあります。それだともっと楽です。利用料高いけどw。

<二輪>
バイクは、車とそんなには変わらないものの、荷物はどれもこれも持っていくというわけには行かないのでそれなりに選んで持っていく必要があります。とはいえ、ソロキャンと二輪は運ぶ物の量的に非常に相性がいいです。

<徒歩>
行けるキャンプ場の距離が、車やバイクに比べ大きく劣ります。公共の交通機関を使うことになりますが、田舎のバスや電車は本数が限られるため、時間に大きく制約がかかります。また、持てる荷物の量に限りがあり、厳選せねばならず、キャンプ道具は軽ければ軽いほど高価なのでなんとも悩ましいです。
正直、山奥まで行ったことのない状態からの、徒歩でのキャンプは車やバイクに比べると難易度が高いと思います。交通の便のいい公園キャンプ場や下流の河川敷や、駅チカが売りのキャンプ場で始めるのが良いかと。慣れるに従って距離を伸ばすといいと思います。自然と触れ合える楽しさは減るわけですが、初っ端からたどり着けない等のリスクは避けられます。漫画「ふたりソロキャンプ」が基本的に徒歩のソロキャンパーの話で色々語ってくれる系なのでとても参考になります。



■何からはじめればいい?■


「キャンプ場探し」と「道具探し」です。

<キャンプ場探し>

まずブーム到来とは言ってもキャンプはマイナーなエンタメです。ネットで検索して情報を手に入れようとしてもホームページの作りも雑なものが多く、食べログのようなサイトがあるわけでもないので、なかなか欲しい情報が手に入らなかったりします。グーグルマップから辿れる少ない情報を頼りに、連絡先、休日を確認します。ゴールデンウィークまでは開いていないキャンプ場も多いです。電話で予約する際、キャンプイン、アウトの時間、直火がOKか、薪が現地で買えるか、電波があるか、飲水があるか、くらいまで確認しておくと当日安心です。



<道具探し>
「テント」「寝袋」「椅子」「テーブル」「明かり」「コンロ」「食事2回分」くらいが最低限の装備です。初めてのキャンプでは、移動と、食料の確保と、設営だけで時間を結構使いますから、これ以上は考えなくていいと思います。余力があれば、焚き火はしたいところですが。
経験から言うと、安価な中華製キャンプ道具でも特に問題はないかなあ。試しに安いの買ってみて、壊れたり気に入らなかった時にちゃんといいものを買えばいいんじゃないかと思います。まあ、道具が壊れるのをネタにできる心の広さは必要になりますがw。

「テント」
一人用か二人用だと寝るだけですが、夏のキャンプならそれで充分。大きなテントを持ってても、夏場にテントの中にいる時間はそんなに長くありません。

「寝袋」
夏は薄い寝袋でも朝方少し冷え込むくらいで問題ありません。最悪、床に敷くマットさえあればそれだけでも。むしろ石の多いキャンプ場なんかだとマットのほうが重要ですね。


「椅子」
テントの外で落ち着ける場所は必要で、安い椅子でも身体を預けられるモノがあるとないとで大違いです。キャンプの中で、最も多くの時間を過ごすのは寝る時間と椅子の上です。必ず持っていくべきだと思います。


「テーブル」
小さいのでもいいので1つ持っていきたいところです。特に料理をするなら。お湯沸かしてコーンスープ飲むにしても、地面だと急にみじめな感じになります。ちなみに僕は4つくらいテーブル並べます(えー)。ぶっちゃけ、100均の組み立て式の台でもコトは足りますw。


「明かり」
地面やテーブルに置けるタイプの明かりがあるとないで、夜の過ごし方に大きく差が出ます。何もないとマジ寝るしかねえ。


「コンロ」
色んなものがありますが、お湯を沸かせるなら何でもいいです。一つ持っていきましょう。重ささえ気にしないなら普通のガスコンロでも。あ、カッコイイOD缶は高いですが詰め替えたりできるみたいですよ(自己責任で)。最小サイズはアルコールストーブですが、火力は最低限です。


「食事2回分」
お湯を沸かす小さな鍋+お湯を沸かせば食べられるもの=カップ麺優秀。レトルトのご飯とカレーとかでも。パスタも簡単でいいですね。欲を言うなら、スキレットがあって、道中のスーパーで買い出しに行って、肉やら魚やらを焼いたりすると超幸せです。食後に紅茶とかコーヒー、ココアもお湯沸かして入れるともっと幸せ。まあ、どこまで可能かは料理の腕とか、持っていけるものの量で決まる感じです。僕は焚き火でなんか焼くのと、朝はカップ麺ばかりですがー。


「焚き火」
直火OKのキャンプ場は少なくなってきているので、焚き火台が必要です。着火剤と、火種になるものも必要です。薪は、道中のホームセンターで買うか、現地で買うかですが、コンパクトなものもあるとはいえ焚き火台+薪って相当な重さなので、車でなければ道中で買うのは現実的ではありません。でも、焚き火は独特の良さがあるので、どうにかして体験してもらいたいものです。

当日現地で気がついたのでは手遅れなので、買った道具は一度家で開封してちゃんと動作するかチェックしましょう。キャンプ道具は安い高いに関わらず、結構な率でパーツが足りなかったり、最初から壊れていたりします。10個キャンプ道具買ったら1つは何かしら問題があるくらいの感じ。
慣れてるのか、比較的迅速に交換対応してくれるメーカーが多いですw。

……細々したものはあるけれど、まぁ最初はこのくらいかなあ。持ってった道具を設営して、使って、キャンプに行ってやることはまぁそれだけ。決して難しいモノではないんです。一回行って一日過ごしてみて、キャンプが向いていたなら、もっと色々やりたくなってもっと色々欲しくなりますw。




■行ってびっくりしたこと■

イメージと違ったところとかをざっと。

・なかなか到着しない
よく「〜湖まで何キロ」みたいな表記があるので、ああ、すぐかー、って思うけれど、山道の数キロを舐めてはいけない。いやもうほんと全然つかない。特に知らない道って体感距離が伸びるので、いつまで経ってもキャンプ場につかないとかザラ。「何を考えてこんな道を作ったんだこの先にはキャンプ場しかあるまいに」と何度思ったことか(しらんがな)。あと基本的に山道超狭い。

・トイレがアレ
行ったことのないキャンプ場、情報のなさで一番困るのがこれ。工事現場にある仮設トイレってことも普通にある。逆に、めちゃくちゃキレイなウォシュレット付きトイレの場所もあったりする。だがその情報は事前にはほとんど手に入らなかったりする。

・キャンプ場によって自然が全く違う
ウシガエルが一晩中うるさい、林間なのに蚊が一匹もいない、11月下旬なのにカマドウマが大量発生、などなど、ほんとにキャンプ場によって自然が全然違う。

・ルールも違う
ゴミ捨てのルール、火の始末のルール、キャンプインアウトの時間、設営する場所が決められてるか否か、車を乗り入れていい範囲など、キャンプ場によってルールがびっくりするほど違う。

・電波通じねえ
携帯の電波が通じない場所なんて地下くらいのものだと思ってましたが、キャンプ場、そして道中、結構な頻度で電波がないか、めちゃくちゃ電波状況が悪い状態に陥る。途端にすることがなくなる(えー)。



■安全面と、女性のソロキャンについて■

正直、キャンプというコンテンツは性善説で成り立っている部分が多いです。言い方を変えれば、安全面には非常に問題があります。例えば悪意ある人がキャンプ場に侵入して来て、寝ている間に斧でテントを切り裂かれて襲われればなす術なく死にます。寝袋からは文字通り手も足も出ません。ですので、斧やナイフを外に出したまま寝たり、金目のものを目立つ場所に置いたりするのは避けましょう。特に女性は熊用のスプレーを枕元に置く等、不審者撃退用の対策は万全にしましょう。明かりもなく、ひと気もない場所で一人で行動する危険性は最低限認識しておくべきです。キャンプは悪意には相当弱いコンテンツです。自己防衛と自己責任を。ブームの失速を懸念してかあまり誰も口にしませんが、山登りの危険性を謳うのと同じで、これちゃんと言わなきゃいけないことだと思うんですよね。



■冬キャンについて■

冬のキャンプは、夏のキャンプとは全く別物です。まず、標高の高いとこに車で行くならタイヤをスタッドレスにしたりチェーン巻いたりしないと危険です。マジ無理です。標高1000m近いとこは本気で危険なので普通のタイヤで行っちゃ駄目!!
キャンプ場は大抵山の上ですから、冬はくっそ寒いです。春秋は外でだらーんとしてるだけでハッピーでしたが、冬は設営こそ汗ばむこともあるものの終わった後は何をしてても極寒地獄です。この寒さとどう戦うかが冬キャンの全てと言っても過言ではありません。
一応、夜は0度までなら冬用シュラフに分厚い毛布を詰めて超厚着すると凌げるところまでは確認済み。とはいえ寝袋から一歩でも出ようものなら一瞬でガクプルなので、温かい飲み物とかお湯が沸くまで外にいる事自体が無理ってレベルです。いかにして寒い中で行動範囲を広げるかっていうのが冬キャンではないかと。寝袋→テントの中(ストーブ等)→外(焚き火)って感じで。これから僕も色々試してみます。



■エジン氏が行ったキャンプ場■


《亀島キャンプ場》
〒714-1201 岡山県小田郡矢掛町矢掛2806

エジン君のキャンプデビュー地。まさかの岡山。湖畔キャンプ場って憧れるが、ここはまさに絵に書いたような湖畔キャンプ場。いや、池だけど。池の周りぐるっと廻ると15分弱かなあ。池は澄んでいてすごくきれいで、ウシガエルが一晩中超うるさかった。池の周りは林になってて、そこのサイト選んでテント立てる感じ。池の周り=凹地なので夜景とかは全く見えない。サイト数はそこそこ多く、車も比較的サイトの近くまで入れられる。トイレ超キレイ。手続きは役所で行う。とはいえ、山を降りて10分かからずに役所的な。町の温泉の半額券もらえたけど行く時間はなかったなあ。また行きたい。



《若杉楽園キャンプ場》
〒811-2411 福岡県糟屋郡篠栗町大字若杉

人生二回目のキャンプは福岡。ここは世にも珍しいコインパーキングで入場料を取る形のキャンプ場。なので予約とかいらないとツイートで教えてもらって深夜に特攻してみた。このアイデア神。結構な距離の山を登ってたどり着くとコインパーキングの遮断機的なアレが急に出てくるの面白い。ただッ広い砂利の地面に適当に場所取りして設営する感じ。夜景もそれなりに綺麗だそうな(速攻寝たので記憶にない)。
トイレはまあ普通に和式。水場も普通。予約なしでフラッと行けるのが何より良い。



《キャンプアカイケ》
〒401-0336 山梨県南都留郡富士河口湖町精進550?127

富士山でキャンプをしたかったエジン氏がやってきたのは干からびて存在しない池、赤池のキャンプ場。林間キャンプ場で、見渡す限りの林の好きな場所に設営する感じ。車も、荷物入れる間は奥まで入れる。ずっと小雨だったのに針葉樹のせいで全く濡れないという素敵体験をした。トイレは管理棟ロッジにあるので綺麗な洋式。問題は、富士五湖周辺は実は昼夜問わず交通の便が多く、道路に近いキャンプ場はトラックの走る音がずっと聞こえてしまうこと。ここはそれだけがなあ。



《城南島海浜公園キャンプ場》
〒143-0002 東京都大田区城南島4丁目2?2

東京の羽田空港近くにあるキャンプ場。海岸沿いなんだけど、テント立てるサイトは公園の中にある。至近距離を飛ぶ飛行機の腹を延々見ていられる。あと、野良猫がいっぱいいる(餌やり禁止)。洗い場も洋式トイレもまあまあ綺麗。駐車場からサイトまで少し距離があるので、リヤカーを貸してくれる。



《どーむびれっじキャンプ場》

〒648-0121 和歌山県伊都郡九度山町大字丹生川1089

軽自動車ならどうにか渡れる細い細い鉄橋の先にある、小さいロッジが立ち並ぶキャンプ場。キャンプサイトはそんなになくて、ロッジのない林間にテント立てて……という感じ。橋の下まで降りられて、川遊びも堪能できる。管理棟がドーム状の丸い建物で、カナダ産だとか。シャワーも借りられるし、トイレも洋式で綺麗。



《ハイランドパーク粉河キャンプ場》
〒649-6513 和歌山県紀の川市中津川802

ショートゴルフ?パターゴルフ?かなにかの跡地を使ったキャンプ場。トイレは工事現場のアレで残念ですが、各サイトに水場があり、直火OK。景色はキャンプ場からは全く見えないけれど、ちょっと先にある展望台からは関空が一望できるらしい。道中の道が狭くて焦るけれど、降り注ぐ陽の光が林を抜けて道路を照らす様は映像の世界みたいだった。



《だるま山高原キャンプ場》
〒410-2417 静岡県伊豆市大沢1018-1

熱海の宿泊イベントにお呼ばれした時に、僕だけなぜかキャンプに行くという謎の行動を。当日電話して行けるところを探したどり着いた絶景のキャンプ場。申込みは展望レストハウスでやるんだけども、そこがもうすごい富士山と景色。サイトからは富士山はほとんど見えないのだけれど、ふらっと歩けば見渡せるスポットに出れる感じ。区画に分けられた芝のキャンプ上で、洗い場も洋式トイレも綺麗。オートサイトだと電源も借りられるらしい。



《陣馬形山キャンプ場》
〒399-3801 長野県上伊那郡中川村大草1636

ゆるキャン△の聖地。しまりんが一人で来た無料キャンプ場。無料キャンプ場なのにトイレめっちゃ綺麗。でも冬場はトイレ以外水出ない。山の斜面を大きく段々に切り開いた感じのキャンプ場で、たどり着くまでの距離は相当。車からサイトまでもそれなりに距離が。高台の電波塔のところに双眼鏡があって、そこからの夜景は絶景。夜景って光量で決まるものだと思っていたけれど、ズトンと見下ろす眼下に広がる夜景は他とは違う格別の景色でした。平日の冬に行ったのにいっぱいキャンパーいた。さすが聖地。



四尾連湖 龍雲荘 キャンプ場
〒409-3602 山梨県西八代郡市川三郷町山保3353

ゆるキャン△の聖地、四尾連湖。ひたすら山道を登るのだけど、ここはずっと道は広いのが◎。四尾連湖は龍雲荘と水明荘別々にキャンプ場を管理していて、オートサイトは龍雲荘。高いけどオフシーズンだと半額くらいで借りられる。水明荘のほうは漫画にもあったとおり、手押し車で荷物を湖の対岸まで運ばなきゃいけなくて大変。でも対岸からのほうが景色良い。どちらも湖畔の林間。湖は、徒歩で一周できる。30分はかかるかな。風がないタイミングだと湖に綺麗に湖畔の景色が映る。ボートがあって、釣りもできて、ブラックバスが釣れるそうな。水明荘のチャイはほんとに美味しい。龍雲荘はトイレは湖から距離のある駐車場まで行かなきゃだけど綺麗で障害者用トイレは洋式だった。水明荘側はサイト各所にトイレがあったけど綺麗かどうかは謎。





……まあ、こんなとこかなあ。
僕はゆるキャン△がなければキャンプを始めることはなかった人間なので、僕のゲームもひとつ、誰かのきっかけになればいいなと思います。恩は恩を受けた本人に返すのではなくて、別の人に返すのがいいらしいですので(*´∀`*)。
基本、ボードゲームの世界の人は他のジャンルには手を出したがらないのはよく知ってるんですが、それでもお勧めしたくなるくらいには、キャンプにはキャンプでしか味わえない魅力があります。是非に。

「みんなでソロキャン!」は、Ejin研究所の制作するボードゲームです。
(C)江神号 /Ejin研究所